今更ながら『リトルバスターズ!』(通称リトバス)感想
だいぶ時間がたっちゃって忘れてるところも多々有るような気がするけど、簡単に書いておこう。
公式ページを見ると今までのKey作品とはいろいろ変わってるような気がするけど、はたして?
個人的には、あらすじよりも恭介の一問一答のコーナーを見て、やるかやらないか判断すればいいと思う。
以下、ネタバレあり(反転してます)
一応項目ごとにまとめてみる。
システム
いつものKeyのシステム。結構重要な場面で画面中央に出てくる文章(これも昔からあるね)がさかのぼって読めないところとか、既読スキップがなぜか遅いのが気になった。こちらの環境のせいかもしれんが。セーブ数も100個と十分だし、コメント入れられるのも便利。これも今じゃ普通か。
音楽
BGM
印象に残るものはなかったけど、シーンに合わないものも無かったという印象。それと、やっぱりKeyの音楽っぽさが出てます。そういえばCLLANADのときもそんなだった。
歌
事前にCDを販売するという今までになかったやり方をとっていて、『Little Busters!』はゲームやる前から何度も聴いてたけど、まあ可もなく不可もなく?あんまり理多さんの声は好きじゃないんだけど、普通に聴けました。全部終わった後流れる替え歌バージョンは、エンドロールの絵のよさとか終わった後の気分のよさもあいまって良かったかな。しかし、ゲーム後に聴くと歌詞が激しくネタバレだと分かるのは相変わらずだ。カラオケにも入ってるみたいなんでよかったらぜひ。他の曲は。。。どんなんだっけ?
絵
いたる絵がまたうまくなってる気がする。でもやっぱりNa-Ga氏の方が断然うまい。葉留佳ルートの最後のCGとかひどいぞ。
音声
今回から入った音声。もっとも、音声をちゃんと聞いてたのは最初と最後だけなんで、実際あんまり聞いてなかったりする。全編通して、やはり緑川光は偉大だった。キャラのせいもあるが。あとは、理樹の声がショタ過ぎだった以外はとくに不満はなし。Refrainルートの過去回想以降で皆さんちゃんと演技出来てたのは良かった。
ミニゲーム
かなり入ってます。一応やってみたんだけど、早々に飽きた。結果がどうあれシナリオに影響ないしね。ま、やりこみたい人はがんばれ。とりあえず野球は5-3で勝った。バトルは4位が最高。
シナリオ
18禁じゃないけど、パンモロとか明らかにはいてないだろ的なCGはどうなんだ(笑)
全体的に、サブルートがほんとにメインルートへの伏線でしかないのが気になった。
が、CLANNADと違って最終ルートの盛り上がり最大〜エンディングの流れがすごく自然だった。あのときは盛り上がり最大〜エンディングのあいだにだいぶ間があったからな。
共通ルート
ある意味メイン。相変わらず、恭介の一問一答のコーナーのノリで次々繰り出されるギャグが最高。特に真人。筋肉、筋肉〜♪
夜中に一人爆笑してたよ。恋愛要素がほぼ無い時点でギャルゲとしては正直どうかと思うが、これだけでもやる価値はあると思う。正直こんなことできるのはこの業界でKeyだけだろうし。
CLANNADと同じで選択肢を変えると少しずつギャグの中身も変わるから、ネタBADの筋肉ルートも含め、全部見てみるのも面白いかも。
小毬ルート
ある意味一番Keyぽいと言えなくもないキャラですが、シナリオはいまいち盛り上がらなくて微妙。兄貴が死んでるのは簡単に予想がつくし。正直最初にやった個別がこれだったから、その後がかなり不安になった。
ま、伏線がかなり張られていたことに後で気がつくんだけど。『受け入れがたい現実が目の前にあるときに、それといかにうまく付き合っていくか』みたいな部分とか。
葉留佳ルート
キャラ的にはあんまり好きじゃなかったんだけど、姉妹の苦悩ぶりが良く伝わってきて、個別ルートの中ではまだ面白かった。これなんてひぐらし?とか、二卵性でしかも父親が違う双子が髪型とカラコンだけで入れ替われるほど似るものなのか?と思わないでもなかったが。
このシナリオでの伏線は『この世に本当に悪い人なんかいない』みたいなことなんだろう。が、明らかに三枝本家とか二木家の人間は悪者として書かれてたような。まあ描写不足なだけとしておこう。
クドルート
わふー><
『クドリャフカ』は長いよ。シナリオは。。。なんじゃこりゃー!!( ゚д゚)ポカーン
キャラデザとか立ち絵とかは一番いいと思うんだけど、シナリオの超展開っぷりがすべてをぶち壊し。ちょっと救いようが無いな。
このシナリオで大事だったのは『この世界では強く願えば望みがかなう』ってことか?
唯湖ルート
ギャルゲとして捕らえると一番良かったかもしれない。このゲームに限らず、特に何もしてないのに女の子に告白されて付き合うみたいなのがギャルゲには多いけど、こいつはちゃんと主人公がアプローチかけてるからね。結構新鮮だった。
もっとも後半は『繰り返す世界』っていう重要な伏線が出てきてちょっと面食らってしまった。
美魚ルート
短歌良いね。風流。
最後海原へ泳ぎだしたときはこいつ大丈夫かとか思ったり、ファンタジーとしてはあんまり面白くなかった。
が、伏線として『夢と現実の境界ってどこ?』ってのが出てきて、実際美鳥が記憶を改変しようとしたときは『あれ、そうだったっけ?』と思わずだまされそうになってしまった。このあたりうまい。
鈴ルート
キャラ的にメインシナリオ。立ち絵も好き。が、あんまり面白くなかった。ギャグ的にはそうでもないが(笑)そもそもこのゲームは恋愛シミュレーションではないのだと再認識。付き合い始める過程はあんなだし、1周目はいきなりナルコレプシーで落ちて終わりだし。むしろ共通ルートとかで鈴がみんなと仲良くなっていくところのほうがええ話だ。
2周目はかなり核心に近づいて、この時点で何となく『この世界にある秘密』が何なのかは分かってくるかな。でもやっぱり面白くない。何で主人公には鈴を連れて逃げる選択肢しかなかったんだ?自分が転校するとかの選択肢だって取れたろうに。そう思ってしまった時点で萎え。最後の『これからは強く生きる』選択肢は燃えるけどね。
Refrain
すべての伏線を回収にかかる。今までのシナリオを踏まえて鈴の言動が成長しているのにちょっと感動。
そしてまもなく『この世界にある秘密』に対する自分の考えが確信に変わっていったけど、正直またかと。ループ系シナリオとしての展開のうまさはEver17にはかなわないと思った。あれだけ伏線を張られてしまうと実際に恭介の口からそれが語られてもカタルシス少ないし。考察とかは苦手なんで他の人にお任せ。
このシナリオの見せ場はやっぱり真人のエピソードからだろう。真人、謙吾、恭介の3人が本当はどんなことを考えていたのかが、当人たちの視点で描かれる。声優さんの熱演も光り、かなり良かった(実は謙吾の部分はそうでもなかったが)。早狩作品といい、僕マルチサイトに弱いな(笑)と同時に自分の過去を顧みて凹んだり^^;
そしてそのあとお決まりの(笑)お別れシーン。いや、ベタだけど反則でしょ、アレは。分かっていても泣かされる、Keyのすごいところ。緑川光もすごすぎ。そしてここいらがメインになるあたり、やっぱり恋愛シミュレーションではないよな。
あと、ヒロインキャラ同士の横のつながりが少ないのがちょい不満。小毬だけはかなり重要な役割を果たしてくれるけど、それ以外は出てこないからなあ。まあ、旧リトバスメンバーが物語の主役だから仕方ないのか。ここら辺CLANNADでも似たようなこと思ったような。
そして最後に現れる『これでいい?』選択肢。シナリオ的にはその手前で終わってても良かったと思うんだけど、やはり麻枝さんはそれで済ませられないのだろうか。鈴と付き合ってるかは正直どうでも良いが、ここは悩むところ。ナルコレプシーはあんな超展開で治るし(苦笑)、瀕死の状態だったからあの世界を作ったはずなのに、みんな割とあっさり復活するし。まあ、みんなを救った後のエンドロール〜起動画面変化の流れがかなり気持ちよくて、いい気分でゲームが終われたから良しとしよう。
今回で麻枝さんはシナリオライター引退ということで、とりあえずお疲れ様でした。僕がこの世界に踏み込んだきっかけの人でもあるので、感慨深いです。
敬意を表して、これからもKeyのゲームをやり続けようと思います。