Nokia Store から Opera Mobile Store へ移行した。
developer.nokia.com
前にも書いたとおり、Nokia Store(以下NS)が3月末で終了して、Opera Mobile Store(以下OMS)に移行することになっている。
そこで、Nokia側で用意してくれた移行プロセスを使って公開済みアプリをOMSに移行してみた。
といっても規約に同意して、移行したいアプリを選ぶだけ。3日程度でOMS側にアプリ*1が登録され、そこで審査に通ると実際に公開されるという流れ。
PiClip
1回目の審査は『"Nokia in App Payment support"をインストールしろという指示が出るのでインストールボタンを押すも、何も反応せずアプリが起動しない』という理由でリジェクト。
もともとNSではNokia In-App Purchase plug-inを使用して、無料ダウンロード+課金で追加機能という提供方法をとっていた。NS終了とともにこれも使用できなくなるのが原因だと思ったので、アプリ内での使用を止めた。
OMSではIn-App Purchaseのサービスが提供されていないので、代わりに有料版と無料(試用)版のバイナリを用意して、課金したかどうかでダウンロードされるバイナリが変わるようにした、つもりだった。
これで審査は通ったのだけど、実際には有料版しかダウンロードできない状態になったので、やむなく完全無料化した。
URLTranslator
1回目の審査は『ブラウザのプラグインはOMSに登録できない』という理由でリジェクト。
Share APIを使ってるだけで実際にはプラグインではないのだけど、NSで"BrowserExtention"の名前で公開していた関係で勘違いされたと思われる。仕方ないのでアプリ名を上記のように変更し、アプリ単体でも一応使えるように改良した。
2回目の審査では『Nokia C3-00で動かない』という理由でリジェクト。
これはもう完全に言いがかりで、ストアの設定で対象機種をAsha Platform機に限定しているのにそれを守っていない時点でおかしい。そういう旨を訴えたらそのまま修正なしで審査通った。
Opera Mobile Store について
結局上記2つのアプリが公開されるまでに1ヶ月くらいかかった。NSで公開できていたアプリが技術的な要因以外でリジェクトされるのは納得いかないし、審査官とのやり取りはメールで直接行う形式で効率が悪いし、あまりAsha Platformのことを理解していないように感じられたし、修正して提出してもメールで催促しないと再審査してくれない(1週間以上放置された)し、総合してあまりOMSに対して良い印象は持てなかった。
以下、他に気付いた点をメモ。
- 標準のOMSとNSから移行した新ストア(NSにアクセスすると自動的にリダイレクトされる)では、URLもサイトデザインも異なる。
- 標準ストアの最低価格("Tier 1")は0.40USD(前の記事も参照)
- 標準ストアで有料アプリを試しに購入してみたのだけど、PayPalで支払ったアプリ代金の90%がTransaction Cost、残りのうち50%がOMSの収益として差し引かれ、実際に自分が得られる収益はアプリ代金の5%になってしまう。これではもう有料アプリを公開するメリットが無い。
- PayPalでの支払先がOperaではなくHandster Inc.(Operaに買収されるまで独立ストアを運営していた会社)になっていて混乱する。
- 新ストアでは有料アプリが表示されないほか、レビューができない。またアプリの動作対象機を限定した場合、対象機のサブドメイン上でしかアプリが表示されない(上記PiClip、URLTranslatorのURLを参照)。
- 標準ストアはマークダウン記法が使えるが、新ストアでは使用できず、テキスト形式で表示される。
- ストアアイコンはNSと同じサイズでOK。推奨は512x512px。スクリーンショットは320x240pxだと新ストアで上手く表示されなかった。640x480pxに拡大したら問題は解決したけど、推奨サイズは不明。
- 一度審査に通ってアプリが公開されると、内容の編集は自由(審査なし)。jarバイナリのアップロードはやっていないので、再度審査されるか不明。