Nokia 3310 3G を使った@カリフォルニア
そもそもこの端末を買ったのは、この予定があったからというのもある。アメリカは2Gが終わりかけてる国の一つだからね。 現地でいろいろ試したり調べたりしたので、その結果を書いておく。とりあえず使い初めた pic.twitter.com/0ngPYaoxT6
— あやまどり (@ayamadori) 2017年12月31日
ハードウェア
Model | SIM | Network |
---|---|---|
TA-1006 | Single | Dual band 900/1800 MHz +3G Band 1 and 8 |
TA-1022 | Single | (?) |
TA-1036 | Dual | Quad band GSM 850/900/1800/1900 + 3G Band 1, 2, 5, 8 |
とりあえず分かっている範囲で購入目的である『(日本を除く)全世界で使える』を達成するため、そして今回行くアメリカで使うためにはTA-1036を買う必要があった。結果として問題なく電話・通信できた。
[Settings]→[System]→[About]→[Product info]を確認すると、
Model: TA-1036
Software: 13.0.0.17.01
OS version: MOCOR_W17.38.2_Release
Firmware number: sc7701_barphone
となっている。 というわけで、どうやらプロセッサはSpreadtrumのSC7701であるようだ。 ソフトウェアプラットフォームも同じくSpreadtrumのMocor platform。2010年くらいからすでに存在するフィーチャーフォン向けプラットフォームなのね。全然知らなかった。他にItelとかが使ってる模様。
ちなみにNokia 3310 (2017)などのプラットフォームであるSeries 30+は、MediaTekのMREというアプリ環境が載ってるらしい。
ソフトウェア
フォントが明らかにNokia Sansではない。Nokia Pureっぽいんだけど確認できない。
上の写真にあるように基本的にひらがな・カタカナなど日本語は表示できるものの、一部の漢字(おそらく日本の国字)や記号と長音府("ー")が表示されない。国字はさておき長音府が表示されないのは他機種を考えても珍しい気がする。とはいえこのレベルであれば実用的にはほぼ困らないと思う。
今回買ったのはオーストラリア版。昔からNokia端末ではオーストラリア版はAPACに含まれていて中文対応だったので、今回もそれを期待していた。他にタイ版が対応しているようだけど、事前に通販で買えるTA-1036としてはオーストラリア版しか見つからなかった。結果的に期待通りに中文対応+日本語表示できたので満足している。
オーストラリア版だからか、キーパッドにアルファベットしか表示されていない。このために上記のように中文入力可能であるとはいえ、自分が良く使う五筆輸入法を使うのがなかなかしんどい。しばらく使えば覚えられそうだし、見た目はシンプルで良いんだけどね。
文字列をコピペする機能はない。
[Contacts]→[三]→[Settings]→[Sync Android via Bluetooth]で、スマートフォンからBluetooth経由で電話帳をまとめて転送できるので楽。メニューに"Android"ってあるけど別にWindows 10 Mobile端末でも全く問題なかったwこのあたりもスマートフォンとの同時使用を意識してるんだろう。逆にインターネット経由の同期や、VCF形式の電話帳ファイルのインポート/エクスポートはできないっぽい。
左右ソフトキーの[Menu]や[Back]が[三(ハンバーガーメニュー)]や[←]というアイコン表示になっていたり、画面遷移時にアニメーションが入っていたりと、昨今のスマートフォンのデザインを少し取り込んでる。同時に使っても違和感が少ないんじゃないかな。
メニュー上でアプリの並びを自由に変えられるんだけど、それより10キーによるナビゲーションができないのが地味に面倒。今使ってる301Zとか、昔のS60端末ではかなりそれに頼ってた部分があるのでカーソルボタンを連打するのにまごつく。
ブラウザはOpera Miniが入っているかと思いきや、どうやらプラットフォーム標準ブラウザっぽい。アイコンは明らかにOperaのマークなのになw
User Agent: Nokia 3310 3G/2.0(p) Profile/MIDP-2.0 Configration/CLDC-1.1
UA profile: http://useragentprofile.hmdglobal.com/uaprof/Nokia33103Gr100.xml
使い込んだわけじゃないけど、正直なところ、常用は苦しいと感じた。Opera Miniを別途インストールした。
Java プラットフォーム
いつも通り、Charav Optimizerで対応状況を確認した。
Device Model: Jbed-FastBCC
Profiles: MIDP 2.0
Configuration: CLDC 1.1
Capabilities: JSR 75 (File and PIM), JSR 185 (Java Technology for the Wireless Industry)
といったところ。 JSR 120 (Wireless Messaging)は対応表示が出なかったんだけどSMS送信できたのでたぶん対応している。また当然ながら、昔のNokia独自APIに対応してない。
メモリは全体で4.5MB、空きが3.5MB程度。CPUの動作速度もメモリ容量も、特に性能不足と感じることはなかった。いや標準ブラウザ使ってるときはかなり感じたけどそれはやむを得ない。
全体としては普通のVMかなあという印象。他のUI部分と比べると文字が小さいのと、デザインが合ってないのが気になった。メニューのテーマカラーを変更できるんだけど、
Display.getColor(Display.COLOR_HIGHLIGHTED_BACKGROUND);
などでそれを反映した色は得られない。たぶん端末にカスタマイズしてないんだろうなあ。
MIDlet.platformRequest(String URL)
はhttp(s):しか対応していない。UTF-8エンコード文字列も受け入れ可。URIスキームとしてはsms:にも対応していて、標準ブラウザからならメッセージングアプリが起動してくれるので期待したんだけどJavaVMからは無理っぽい。
TextField.setConstraints(TextField.PHONENUMBER)
で端末の電話帳を呼ぶことはできない。
というわけで、
まあ全然役に立たなかったんだけどねwhttps://t.co/ltKRH2OZ2r 旅行中に試すべく色々やった分を更新した
— あやまどり (@ayamadori) 2018年1月16日